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ミルドラースってなに。
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「あれから3452時間47分37秒、つまり72867分38秒、という事は



 もうよく分かんないけど、結構たったものだな・・・。あ、今のたつってのはエロい意味じゃないよ」



 朝焼けの眩しい空に、俺は挽きたてのブルーマウンテンを愉しみながらそう呟いた。



 忘れもしない・・・あの時、俺は恨んだ。いや恨み続けている。



 何故なら今もその気持ちは全く揺らいですらいないからだ。



 この世に蔓延る真の悪、nの存在そのものを。



 Nってのは別に「僕が新世界の紙だ!」とか「ふぅぅあぁぁぁ、リュゥゥゥクゥゥゥ」



 とかそういう類のことじゃない、まあデスノートじゃないよ。ってこと


 
 まあいつだったかの済んだ芋詩で、



 僕はそこそこいい順位を取らせてもらった。



 でも、誰も褒めてはくれなかった。俺は褒めてもらいたかった。



 なあ、みんな、俺あんまり喜んでいように見えたかも知れなかったけど、



 ホントはみんなにイジられたかったんやで



 ホントはドMなんやで。



 しかし褒めるどころか周りの目は俺を嘲笑の対象としてしか見ていなかった。



 それから暫くの間、俺に投げかけてくる質問の大半はバナナはおやつか否か、についての事だった。




 どうしようもなく話題が古かった。




 何でこんなに話題が古いんだろう、てかもうバナナはいいよ。



 そうして突きつけられた現実のあまりの厳しさに



 トイレの中で泣くこともあった。



 「チクショウ、紙がない。」




 仕方ないからタオルで拭いた。嘘だ。




 でも俺は諦めなかった。褒めてもらいたかった。




 なぜなら俺は褒められないとやる気が出ない、優しくなければ生きる資格がない。




 じゃなかった。まちがえた。




 なんだったっけ。もう忘れちゃった。



 黒き



 これでいつもの俺は終わっていた。



 しかし、今日は違うのだ。



 褒められたい。



 なんとしても



 褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められた  い褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい褒められたい




 ごめんなさい、調子乗りました。



 そんな折、ふと気がつけば教室の隅っこで



 たたずんでいた僕の前にはゲイがいた。



 じゃなかったツルタ君だった。



 こんなこと書いてたら後で起こられちゃうよ。



 つるたくんは順位表に僕の名前を見つけると、こう言い放った。



 「ドウシターン、コンナトコロニオルケド」












 もうびっくりしました。



 菜にそのドS発言。


                        やじん 
 奈にその歯に衣着せぬ生まれたての岡野の様な直球ど真ん中な発言。



 ちんちん見えてるよ。




 てかもう、キャラじゃないよとかそういう問題を通り越して




 泣きっ面にエルボゥ いや泣きっ面にラリアットだ。どうでもいいけど




 しかし、それだけで彼の攻撃は終わるはずもなく、



 「あ、俺までもう少しヤーン」





 痛ぇ




 泣きっ面に鼻デコピンだ。あれ意外と痛いんやぞ。
 


 もう少しヤーン もう少しヤーン



 その上から目線が僕には



 僕にはつらいのです。



 褒めてよ。褒めてくれよ。



 僕は薄れゆく意識の中で



 もう少しヤーン もう少しヤーン もう少しヤーン



 ゆっくりと反響しながら消えていくこの言葉を聴いていた。



 なんか中国の地名みたい。



 そして床につっ伏した。



 しばらく後、気づけば僕は、犬になっていた。



 ツルタのドS発言に屈服したのだ。



 僕は、僕は彼の飼い犬へと成り下がっていたんだワン!



 でも負けたのは事実だったんだワン!



 どこが駄目だったのか。



 俺は必死に見直した。



 国語、英語


 
 どちらも妥当な点数が出ていた。



 そして数学・・・



 僕は開いた口が塞がらなかった。



 痛恨のミスを発見したのだ。


 √3が無理数であることを証明せよ。
 2



 この問題で、僕は途中まで正解していた。



 しかし、あと一歩というところで



 
 証明のために自分で定義した文字、mとnについて矛盾を起こしてしまっていたのだ。



 mとnのせいだ。


 
 こんな初歩的な問題で・・・



 自分の定義した文字に敗北を喫した気分だった。



 こいつらのせいで俺は褒められないんだ。



 飼い犬に手をかまれてしまったような感覚に陥った俺は



 それからの日々、憎っくきmとnに復讐するために



 痔の滲むような研鑽を重ねたんだワン!



 でもmはやっぱり自分の趣向だし、



 オカズに困るかな、とか思ったからやめた。 



 そして今、とりあえずこの世からnを消し去る準備が整った。



 まずは手始めにn系統の中でも異端である「ん」をこの世から抹消することにした。



 ざまをみろ



 まあその問題が合っていたとしても



 ツルタには勝っていなかったんだがな、フハハハハハハハ。



 そうネットに書き込むとテーブルに置いてあったリモコンに手を伸ばし



 赤いボタンを押した。



 「車庫のシャッター開けっ放しだワン」



  つづく       と思う
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